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byACRE ブランドストーリー

新たな価値観から生まれた、来るべき新時代のロレータ歩行器

製品の情報を伏せてbyACRE(バイエーカー)カーボン・ロレータ歩行器を初めて目にしたとき、皆さまは何を思うでしょうか。

キックボードなどのスポーツ遊具?

ベビーカー?

勘良くこれが歩行器の一種であるとお気付きになられた方も、既知のそれとは明らかに異なる形状に新鮮な驚きを感じていただけるはずです。

本ページでは、byACRE社の成り立ちと、この稀有な歩行器を産み出すまでの物語をご紹介させていただきます。

カーボン・ウルトラライト

byACREとは何者か?

2015年、バイエーカー社はデンマーク・コペンハーゲンの地にて、アンダース・ベルグリーン、スザンナ・ノルマルクの2人により設立されました。

テレビ番組や映画の制作という異色の経歴を持つアンダース・ベルグリーンが、ある展示会に並ぶ複数の歩行器を目にしたことが全ての始まりです。

そのどれもが同じに見える歩行器を前にして、彼に一つの思いがよぎります。

「パーキンソン病で亡くなった父。祖母は97歳で亡くなるまで老いを感じさせることはなかった。そんな彼らはこれらの歩行器を選ぶだろうか?なぜクールな歩行器が存在しないのだろう?歩行器は何者かという世間の認識を逆転させるために、我々ができることを始めてみよう!」

既存の歩行器のマーケットにデザインが不足していることは明らかでした。

単なる歩行補助具としての需要の一方で、旅行やレジャーなどアクティブな生活を望むユーザーに向けた新時代の歩行器マーケットが存在することに気付きます。

バイエーカー創立者の2人
左:スザンナ・ノルマルク 右:アンダース・ベルグリーン

「私たちは歩行器の方程式から『年齢』を除外しました。」

 

彼らは街頭に立ち、移動補助具に何を求めるのか、所有する歩行器について何が好きで何が嫌いなのか、ユーザーの声を徹底的に拾い集め、製品の青写真を描き始めます。

既存製品の設計を見直し改善する手法はあえて避け、デザインをゼロから構築するアプローチを採りました。

 

デザインに「アクティブさ」を宿すための出発点として、サメ、ワシ、スポーツカー、戦闘機・・・あらゆる「アクティブ」な外観の写真で壁を埋め尽くし、エンジニアと壁の前に座って、それらがなぜ「アクティブ」なのかを一つ一つ問答していきます。

 

しばらくすると、写真で覆われた目の前の壁に「有機的な何か」の形が浮かび上がりました。

「私たちはこの有機的な形をしたものを作らなければならない!」

こうして、byACREカーボン・ロレータ歩行器のファーストデザインが産声を上げました。

マインドフル・デザイン

byACREカーボン・ロレータ歩行器のデザインテーマは「使う人の気持ちを盛り上げ」「革新的でスタイリッシュ」であること。

 

前述のとおり、イルカ、サメ、ハヤブサなど俊敏な動物たち、スポーツカーや競技用自転車のスピード感溢れる流麗なシルエット、これらのインスピレーションの源が一つになり、滑らかなラインの中に力強さを表現した、ダイナミックでスタイリッシュなデザインが誕生しました。

そのデザインはドイツの権威あるデザイン賞「レッドドット・アワード2019 プロダクト賞」を受賞。製品ジャンルの枠を超えて、その優れた革新性、機能性、持続可能性、象徴性などについて高い評価を得ました。

筆者はこのbyACREロレータ歩行器のデザインには魔法が隠されていると常々感じています。

ある男性は「スポーティーで力強い」と言い、またある女性は「滑らかで優しく、そして可愛らしい」と表現します。

見る人それぞれに全く異なる表情を見せながらも、凡そ誰にとっても好印象と心地好さを感じるデザイン。

byACRE社はこれを「マインドフル・デザイン」と名付けました。

マインドフルとは「心掛け」「思いやり」のこと。

使う方それぞれの感性や嗜好に寄り添い、周囲の方々も笑顔に変えてしまう、人々の五感に語り掛けるデザインです。

心地好く街に溶け込むマインドフル・デザイン
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他の歩行器からbyACREカーボン・ロレータ歩行器に乗り換えた、あるユーザーはこう話します。

「以前は歩行器を押して歩いていると周囲から奇異なもの、いたわしいものへの視線を向けられているようで、恥ずかしさや居心地の悪さを感じていました。

『見られたくない』気持ちのために人通りの少ない道を歩くようにしたり、結果的に外出を控えるようになってしまって・・・。

でも、byACREを使い始めてから、すれ違う人の眼が好意的に感じるようになったのです。

『これはどこで買えるの?』と話しかけられたり、見ず知らずの方とのコミュニケーションが生まれることも。

おかげで『見せびらかしたい』ではないですが、自信を持って外出を楽しんでいます。」

違いを産み出す細部へのこだわり

エンジニアたちは、その先進的・革新的なデザインに見劣りしない性能をbyACREカーボン・ロレータ歩行器に与えるため、ユーザーフレンドリーに徹底的に配慮し、道具としての使い勝手を高める「こだわり」を随所に散りばめました。

 

・高価ではあるが、求める性能とデザインの実現のためにカーボン・ファイバー・モノコックフレームを採用

・フレーム内蔵のブレーキケーブルをはじめとして、足元空間の確保のために機能部品を内部に収めて露出させないこと

・正しい歩行姿勢をサポートするエルゴノミック・ハンドル

・休憩後に楽に立ち上がることができるよう配慮し、あえて座面を高く設定した簡易座席

・スムーズな車輪の転がりと軽快な操作性を実現する大径タイヤ

・ワンタッチの折りたたみ機能

これらの細部へのこだわりは、byACREカーボン・ロレータ歩行器が単なるデザインに特化しただけの製品ではないことの明らかな証明です。

byACREからのメッセージ

最後に、byACRE社CEO アンダース・ベルグリーンからのメッセージを。

 

「今日の歩行補助具のマーケットは、残念なことに『依存感や脆弱性を示す年齢差別的なメッセージ』と『時代遅れの製品』に溢れており、多様なユーザーとその要望を適切にサポートすることができていません。

これは、今後更なる繁栄を迎えるであろう高齢者コミュニティに対するマーケットの不誠実さの表れとも言えます。

また、これら歩行補助具は高齢者だけが必要とするものではありません。

これからの歩行補助具は、仕事に、家族や友人とのひと時に、そして旅行に、日常におけるユーザーの自立と移動性の強化を目指すことはもちろん、ユーザーの誇りと個性を表現するものであるべきだと私たちは信じています。

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若さと親切さに溢れるバイエーカー社のスタッフたち

私たちは2021年にカーボン・ウルトラライトの派生機種「カーボン・オーバーランド」を発表し、全地形型多目的ロレータ歩行器という新しい価値観を創造しました。

森林散策、海辺の散歩、釣り、キャンプなど、これまで歩行器が乗り入れることができなかったあらゆる過酷な地形にも対応する製品です。

これにより、ユーザーは生涯において冒険を続けることができます。

 

もはや歩行器に限界を設定することはありません!

 

私たちは、『患者』ではなく『人』のための製品を創っているのです。

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